♪ 坊や 良い子だ 寝んねしな~ ♪
昔あるところに、おじいさんとおばあさんが おったそうな。
旅人が一夜の宿を借りて 寝ていたところ、
おじいさんとおばあさんの会話が 聞こえてきました。
「あのお客、半殺しにしようか?それとも手打ちにしようか?」
旅人は震え上がって 眠れない一夜を過ごしました。
翌朝、美味しいおはぎと、そばが出されて、
言葉の勘違いに 大笑いしたとさ。
めでたし めでたし・・・・・
昔話や民話は怖い話が多いのは、どうしてでしょうか。
日本昔話も、怖くてドキドキしながら見ていたことを思い出します。
「虫も殺せない女の子」だったはずなのに、年老いて老婆になったとたん
「皆殺しだ!いや、半殺しか、それとも手打ちにしておこう!」ですよ。
女性は怖いといわれても仕方がありませんね。
外国人が聞いたら、奥ゆかしいはずの、大和撫子のイメージが崩れちゃいますね。
純粋な江戸っ娘も、物騒な言葉に衝撃を受けたので、
今回は「半殺し」と「おはぎ」について、調べてみました。
台所で交わされる、物騒な料理の言葉。
徳島や群馬を中心に、長野などの地方で使われていたようです。
おはぎを作るときに、もち米を半分くらい潰したものが、「半殺し」
全部潰したものは、「皆殺し」「本殺し」といわれていたそうです。
もち米だけでなく、餡子の潰し方の違いで「粒あん」を「半殺し」と呼び、
「こし餡」を「皆殺し」「本殺し」と呼ぶこともあるんだとか。
現在でも、おはぎのことを「半殺し」と呼ぶ 風習が残っている地域もあるそうです。
そうなると、つぶつぶのもち米と粒あんの「半殺し」の組み合わせが、
「おはぎ」の正統派スタイルなのかもしれませんね。
私の好きな「皆殺し」の組み合わせは、「おはぎ」じゃなくて、「ぼた餅」なのかもしれません。
もっちもちのお餅に舌ざわりの滑らかな餡が、たまりません💖
半殺しおはぎは、手作りの素朴な味わいで人気がありますね。
秋田県のきりたんぽや、中部地方の郷土料理五平餅も、半殺し。
日本人は、懐かしいおふくろの味、半殺しスタイルが大好きなようです。
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