皆様が大好きな「金運」について考えさせられる、
昔話を1つお送りします。
「貧乏神と福の神」
昔、とても働きものの夫婦が住んでいました。
ところが働いても働いても、暮らしは一向に楽になりません。
「もう貧乏はこりごりだ。お前にも何も買ってやれない。」
「そんなことを言っても仕方ないから、とにかく働きましょう。」
ある年の大晦日に、妻が神棚の前でこんな風に言いました。
「神様、
今年もなんとかお餅をつくることができました。
ありがとうございます。」
すると、屋根裏から鳴き声が聞こえてきました。
「そこで泣いているのは誰?」
すると出てきたのは貧乏神でした。
「お前たちがあまり一生懸命働くから、
私はここを出て行かなくてはならない。
もうすぐ福の神と交代だ。」
あまりにも悲しそうに貧乏神が泣くので、
妻はようやく作ったお餅を差し出してこう言いました。
「お餅を食べて元気を出して。
福の神を追い払ってここにいてください。」
貧乏神はお餅を食べると力みなぎり、
やがてやってきた福の神に、
「ここは私の家だ。お前は出て行け」と立ち向かったのです。
夫婦は「貧乏神、頑張れ!」と応援をしました。
ついに貧乏神は福の神を蹴り出し、
福の神はカンカンに怒って去って行ってしまいました。
ところがそこにコロンと、打出の小槌が残されていたのです。
福の神の忘れ物でした。
打出の小槌を持たない福の神はもはや福の神ではありません。
打出の小槌を手にした貧乏神が、
瞬く間に福の神に変わったのです。
「これでなんでも好きなものを出してやろう」
夫婦はお米と着物と少しのお金を受け取り、
それからも働き者として助け合い、
末長く仲良く暮らしたのだそうです。
あなたは、
もしかしたら福の神になってくれるかもしれない、
貧乏神を追い出そうとしていませんか?
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