明日は庚申の日ですね。
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庚は金のエネルギー。
申も同じです。
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世の中の空気が、
刃物のように強く鋭くなりやすいので、
注意しようという日でした。
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そこに、申という字が入っているので、
三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)や、
猿田彦信仰など、様々なものが結びつき、
「庚申信仰」が形成されていきました。
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また、柴又の帝釈天では、
宗祖日蓮が自ら刻んだという、
伝承のある帝釈天の板本尊が、
一時所在不明となり、
再び見つかったのが、庚申の日という、
また別の由来で、
この日に、縁日が立つことになっています。
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庚申信仰の象徴となる、「庚申塔」は
全国で見ることができますが、
渋谷の、金王神社そばの、
豊栄稲荷神社に、庚申塔群があります。
(渋谷警察署の裏手です)
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ここまでの数が並んでいるものは、なかなかないので、
機会があれば一度、ご覧いただきたく思います。
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(説明の立て看板)
庚申信仰は江戸時代に庶民の娯楽を兼ねて流行し、
それによって各地に庚申塔が建てられました。
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ここには、十三基の庚申塔が集められていますが、
像容はまちまちです。
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一般的に見られる六臂の、青面金剛像だけのもの、
その下部に、天邪鬼や三猿を配したもの、
三猿のみのもの、
及び「為庚申供養」と文字だけを刻んだもの
などがみられます。
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これらは、町や村の辻に建てられたこともあって、
右から七番目の塔には
「めぐろ・こんわう遁」 と刻まれていて、
道しるべを兼ねていました。
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また、すべての塔の下部に、
建立者の名前が刻まれていますが、
右から三番目のものには、渋谷伝左衛門以下同姓の名が見え、
旧領主渋谷氏との関連があるかどうか、興味がもたれます。
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庚申信仰の内容については、
境内の「庚申塔略記」をお読みになって下さい。
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(紹介した神社)
豊栄稲荷神社
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3丁目4−7
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